
おっとはゲームが大好き。
良くも悪くも、今ではスマホ片手にぱっとゲームができてしまう時代になりました。
なんて便利な世の中なのでしょう。
ただし、良くも悪くもっていうところが肝です。
巷では、彼がスマホをいじってばかりでかまってくれない、なんていう話をよく耳にします。
ご多分に漏れず、私たちもそんな感じです。
結婚する前も、結婚した後も、スマホうんぬんのことで何度か喧嘩をしました。 結婚して5年も経った今では、喧嘩にまで発展することはあまりなくなりました。
それでも、かまってほしいという気持ちは日々募るばかり。
そして芽生えた、 嫉妬という感情。
私からおっとの心を奪った、この憎きスマホ星人め。
こうしてあやつは私の恋敵となったのです。
必死のかまってアピールも虚しく、終わりの見えない戦いの日々は続きました。
しかしながら、ついに私は見つけたのです。
一日一回限りの必勝法を。
それは二人だけの楽園。
お風呂タイムであります。
精密機器は踏み込むことのできない、絶対的な領域なのです。
ちょっとだけ真面目な話をすると、夫婦できちんと目を見てゆっくり話す時間って意外と少ないような気がします。
ライバルを庇うわけではありませんが、それって何もスマホだけが悪いのではないかもしれないとも思います。
なぜなら、テレビを見ながらとか、お皿を洗いながらというように、日頃から何かをしながら話しがちだからです。
お風呂なら何も二人を遮るものはありません。
相手の顔をちゃんと見てコミュニケーションを取ることができます。
スマホじゃなくて私のことを見てくれる、ということが心から幸せです。
こうして、私のかまってほしいという重度の欲求は、最低限満たされていきます。
実際のところ、湯船に浸かって会話ができるのなんて、高々5分程度です。
あまり長湯はできません。
きちんと顔と顔を突き合わせている時間を換算すると、スマホには敵わないのかもしれません。
それでも、たった5分間でも、私にとってはかけがえのない宝物なのです。
だからこそ、これだけは絶対に死守します。
どうかもうこれ以上、スマホの防水機能が進化しないでほしいと、心の底から願ってやみません。